この数年間に地球環境の変調を思わせる自然現象が世界各地で、さらに県内においても毎年のように異常気象を思わせる現象が発生しています。2003年の福井豪雨、2004年のクマの異常出没、2005年のブナの大豊作、2006年の平成豪雪と、まだ記憶に新しいと思います。さらに、数年前からマツやナラ類が集団で枯れていくという現象が続いています。
ところで、地球温暖化防止対策の観点から、健全な森づくりが最近になって重要視され始めました。森林は、二酸化炭素の吸収のほか災害抑制機能など、多面的な役割を担っています。今、私たちも健全な森づくりのため、何らかのアクションを起こさなければと感じ、身近にあるブナの特性に目を向けました。ブナの持つ保水力は特に有名で、成木1本で約8トン可能と言われています。 また、ブナの根は地表に網の目のように絡み合い、張り巡らされています。こうした根の様子は荒島岳の勝原コースで見ることができ、その頑強さは十分実証済みです。荒島愛山会ならびに平家平を愛する会の両会では、このブナの特性に着目しており、今も進行している地球温暖化やそこから来る自然災害に対しても、ブナの持つ役割は大きいものがあると考えています。また、2004年のクマの異常出没という現象も、ブナの実が大豊作だった2005年はほとんどありませんでした。このように自然に対するブナの貢献度は計り知れないものがあり、自然の中にもストーリーがあるような気がしてなりません。そこで、このストーリーを『ブナ物語』と名付けることにしました。